新潮文庫 夏のキャンペーン広告
新潮文庫ベスト100
新潮文庫の100冊
*** コメント (2011)***


新潮文庫の100冊
(2011年)
   

○配列
  • 名作(ランダム)
  • 現代文学(ランダム)
  • 海外文学(ランダム)
  • エッセイ・ノンフィクション(ランダム)

★新規採用作家

●復活した作家

▼交代した作家#は10年以上継続して採用されてきた作家


○コメント
 今年のパンフレットは、「新潮文庫の100冊2011」用のTwitter上で発表されたキャンペーン開始当日(6/28)に書店店頭で入手しました。新潮文庫のキャンペーンの場合、Web上でのキャンペーン開始の発表から数日経てからパンフレットが書店店頭に並ぶ(私の観察では書店店頭にパンフレットが並ぶのは@角川文庫、A集英社文庫、B新潮文庫の順のことが多い)のが通例なので、今年のキャンペーンは例年になく(?)手際がよかった(今年は@角川文庫、A新潮文庫、B集英社文庫の順でした・・・)と思います。

 今年採用された100冊
(実際は109冊#1)のラインナップをみてゆくと、新規採用作家(19人)と交代した作家(27人)が多いことがわかります。昨年(2010年)復活した15人の作家については、その大半(11人)が早くも今年の交代作家のリストに入っています。作年と今年の採用リストを比べてみると、昨年は20世紀の作家を比較的多く採用し、今年は若手作家を重視する選定方針であるような気もします。個人的には小林多喜二松本清張沢木耕太郎下川裕治を外すのだったら、その代わりに時宜を得た社会派作品やノンフィクション(例えば、NHK取材班「朽ちていった命―被曝治療83日間の記録」(広瀬隆「危険な話」では過激すぎて中学・高校生向けではない?))を加えてもよかったと思います。

 それから、この何年かコメントしていますが、海外作家の低下傾向は今年も続いていて、採用作品数にしめる海外作品数の割合がついに15%を割ってしまいました
(日本人作家の作品数:94/海外作家の作品数:15)。ちなみに、2010年のコメント欄で私が提案したP. G. ウッドハウスの”ジーブス”ものについては、文春文庫から刊行が始まっています。

#1: 作年までは、パンフレット巻末に『「新潮文庫の100冊」は、キャンペーンの総称です。』という注記がありましたが、今年は見当たりません。

*付記
 この何年か春になると書店店頭に並ぶ「きみに読んでほしい50冊」の青いパンフレットを今年は見かけませんでした。
 
その後、Webを調べてみると、2011年には「中学生に読んでほしい30冊」と「高校生に読んでほしい50冊」のパンフレットが中学校・高等学校に配布されたようです。[2012.7.3追記]

(文中敬称略)
(2011.7.23)

新聞広告・パンフレット表紙の変遷
キャッチフレーズ・キャラクターの変遷
キャンペーン・プレゼント等の変遷
採用作品の変遷
コメント 参考資料・註
旧稿(1998), 1999, 2000-2001, 2002-2004, 2005, 2006, 2007, 2008, 2009, 2010
2011, 2012, 2013, 2014, 2015, 20162017, 2018, 2019, 2020, 2021, 2022, 2023, 2024
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