ヒマラヤ - 7000m以上の山々 - *
* Set up | 2008/4/1 |
* Updated | 2024/5/14 |
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ヒマラヤ - 7000m以上の山々 - |
横断山脈 (Hengduan Mountains)
ヒマラヤ山脈の東には、サルウィン川、メコン川、長江(中国では各河の上流部をそれぞれ怒江、瀾滄江、金沙江と呼ぶ)等の大河が南北に平行して流れ、相互の川を仕切るようにいくつかの山脈が並列した形で連なってる(下図参照)。横断山脈*1とはこれらの山脈の総称である。 横断山脈の7000m峰は、大雪山脈中のミニア・コンカ 1座のみである#追記。 |
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横断山脈には1930年代及び1950~60年代前半にかけて少数の登山隊が入山しているが、本格的な登山活動が始まるのは、中国領内の山が外国登山隊に"解禁"された1980年代以降のことである。横断山脈の一部地域(ミニア・コンカ周辺等)については、1990年代後半頃から急速に観光開発が進んでいるが、入域が容易でない地域には5000m, 6000m級の未踏の山が残されており、これらの山については、中村保氏による探査記録がある(中村96, 2000, 2005, JAN Vol. 4, JAN Vol. 7, Nakamura2008)。その後、中村保氏は横断山脈の地図、写真、探検記録を集成した著書を刊行した(中村2016)。[2023.10追記] |
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*2010.6追記 横断山脈における最近の探検記録は、横断山脈研究会のWeb Page ( https://hieisankei.net/hengduan_index.html )が詳しい。 *2023.10 追記 その後の文献調査の結果、大雪山脈以外の山脈 ( 邛崍山、沙魯里山、怒山、莫拉山 ) にも、かつては7000m以上の高さがあるといわれた山をみつけたので追加した(莫拉山については、中村2016, p8-9の概念図では横断山脈の範囲外とされるが、雀儿山の北に続く山脈であるため、このWeb Siteでは便宜的に横断山脈に入れることにした)。詳しくは各山脈 ( 邛崍山、沙魯里山、怒山、莫拉山) の項を参照のこと。 |
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横断山脈の主要な山脈と周辺の山々 | |||
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* | A | : Qonglai Mountains (邛崍山) | |
FP: | [Snowy peaks on the east of Fupien] | ||
SK: | Siguniang (四姑娘山) (6250m) | ||
KI: | Kili-Ku (Unnamed peak on the south of Barkam (馬尓康)) (4894m?) | ||
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B | : Daxue Mountains (大雪山脈) | ||
MK: | Minya Konka (貢嘎山) (7556m) | ||
HZ: | Haizi Shan (海子山) (5820m) | ||
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C | : Chola Shan (雀儿山) | ||
CR: | Chola Shan (雀儿山) I (6168m) | ||
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M | : Mola Shan (莫拉山) | ||
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D | : Shaluli Shan Mountains (沙魯里山) | ||
GN: | Genie (格聶峰) (6204m) | ||
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YS: | Yulong Shan (玉龍雪山) (5596m) | ||
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E | : Markam Shan (芒康山) | ||
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F | : Yun Ling (雲嶺) | ||
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G | : Taniantawen Shan (他念他翁山) | ||
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H | : Nu Shan Mountains (怒山) | ||
MS: | Kawakarpo (卡瓦格博峰) (6740m) | ||
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I | : Baxoila Shan (伯舒拉嶺) | ||
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J | : Gaoligong Shan (高黎貢山) | ||
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K | : Dandalika Shan (担打力卡山) | ||
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KR: | Hkakaborazi (5881m) | ||
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L | : Kangri Garpo (崗日嘎布) | ||
KK: | Ruoni (若尼峰) (6882m) | ||
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○概念図 (Maps)
・中村2016, p8-9・・・横断山脈の概念図(ほぼ同じ図が中村2021, p11にあり)
・中村96, 巻末折込図・・・横断山脈の山系図
・中村2012, p58-59, 巻末折込地図
・中村2000, p10-11
・青蔵高原山峰図89m
・楊・沖村87, p81・・・横断山脈を構成する各山脈の位置関係がよくわかる概念図
・JAN Vol. 4, p84-85
・TPC-1/50-H-10B-88m, H-11A-88m
・Nakamura2008, p264・・・横断山脈西部の概念図(1: 750, 000)
・Nakamura2003, p140, p148・・・横断山脈の概念図
・中国-1/100万地形図-H-47-97m
・中国地図出版社97, p153-154
・星球地図出版社2009m
・青蔵高原地図79m
○参考文献 (References)
・中村2016・・・地図、写真、探検記録を収録した横断山脈の山岳地理を知るための基本書
・中村96, 中村2000, 中村2005, 中村2012, JAN Vol. 4, JAN Vol. 7・・・横断山脈の探検史と著者による踏査記録がまとめられた労作
・Nakamura2003・・・ニンチンタングラ山脈東部から横断山脈にかけての山々を紹介
・Nakamura2008・・・ニンチンタングラ山脈東部から横断山脈西部の山々を美しい写真・地図を豊富に使って紹介
・Brandtner2006・・・横断山脈及びアムネマチン山群(崑崙山脈)の登山史がまとめられている(ドイツ語)
・松本2007・・・横断山脈~アッサム・ヒマラヤの探検史を収録した労作
・楊・沖村87
・岩田他95, p21-22, p29-30
・上越山岳協会・中国人民体育出版社81
・史93
・日本ヒマラヤ協会94
・Ward91/92
○註 (Notes)
*1: | 「横断山脈」の呼称が、いつ、誰によって提唱されたかについてははっきりしない。「横断山脈」を詳しく探査している中村保氏の著作にもこの件については記述がなく、Wikipediaの「横断山脈」(URL:
https://zh.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%AA%E6%96%AD%E5%B1%B1%E8%84%89 [2023.10.9 閲覧])には「在學術界,該名最早出現於1975年」とある。 「横断山脈」の英語名が「Hengduan Mountains」であることから、欧米で提唱された呼称の翻訳ではなく、中国で命名されたものであるという推測はつく。編者はこのWeb siteの附録4「「欽定大清一統志」に記載された西蔵の山嶺について」をまとめる際の文献調査時に劭欽權「衛藏攬要」(1917)の中に次のような記述があるのをみつけた(衛藏攬要17)。「横断山脈」ではなく「縱断山脈」であるが、この地域の山群の総称が記述された編者の知る限りでは最も早い文献である。
1930年代に刊行された臧勵龢等編「中國古今地名大辞典」(1931)には「横断山脈」の項目があり、次のように記述されている(中國古今地名大辞典31)。
1935年に刊行された任乃強「西康圖經 地文篇」(1935)には横断山脈について次のような言及がある(この箇所を読む限りでは任はこの地域の山脈の総称としての「横断山脈」の名称は妥当ではないとしている)(任35)。
以上、編者が調べた範囲では「横断山脈」の呼称の提唱者は不明であるが、提唱時期は1910年代~1920年代と想像される。 ちなみに、日本で「横断山脈」の呼称が一般に知られるようになったのは1980年代以降だと思われる(日本のヒマラヤ研究家である木暮理太郎「改稿 中央亞細亞の山と人」(木暮51)や深田久弥「ヒマラヤの高峰」(「ヒマラヤ概説」の項)(深田73(1))には大雪山脈に関する記述はあるが、横断山脈についての言及はみられない)。 |
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[2023.10.9 記] |
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